それは必然の

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結論:カレーめちゃくちゃうまかった。 もともと、俺の中ではカレーといえばボンカレーが定番で、楽だし、あの型崩れした具材がむしろくせになる!と思ってたのに。完全にイメージ覆されたわ。 あまりの美味さに俺はいろんなことを忘れて無心でカレーにがっついた。 「どうかな?隠し味いろいろ入れてみたりとかしたんだけど。料理久しぶりなんだよねー」 「いや、…美味い」 「ほんと?よかったぁ。ってか嘉んち食べ物なんにもないねー。カレー材料はかろうじてあったけど。体壊すよ?」 ハイスペック訂正。こいつおかんか。 「引っ越してきたばっかりだしこんなもんだろ。」 「いや、俺ならまず食材買うね。腹が減っては戦ができぬー」 「何と戦ってんだよ。」 「ほら、いつ何時巨人が攻めてくるかも分からないし…」 「俺の部屋のマンガ読んだなおい。」 くだらない話をしながら手は止めずカレーを食べ続ける。ウマー 元々料理スキルの高いやつなんだろう。甘口だけど、ちゃんとカレーのスパイシーさも程よく残っている。 加えて久しぶりの誰かに作ってもらう食事、誰かと食べる食事だ。なんか悔しいけどほっこりしてきた。 相手はどこのだれかもわかんないのに……、あ、 「…こうやって俺を餌付けするつもりなんだろおい。お前、何者なんだ?」 あまりにも話しやすいから忘れてた流されたチクショウ。完全にこいつのペースじゃねえか…
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