クリスマスに、愛を

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「くそ…!! 見失ったか!!」 『隊長、どーするよ? このまま手ぶらじゃ、オレたちが無能に見えるぜ?』 モニター越に、制服とは違う、赤いバンダナを頭に巻いた少年が不服そうにマシンガン片手に手の平を返した。 「無論だ。調査を続行してくれ。ターゲットは?」 『少々、お待ちを』 警備員が物々しい扉を開いていく。 施設内にある何重にもロックしていたその扉を開き、警備員は絶句て…… 重々しい口を開いた。 『い、異常無し…であります』 「馬鹿な!!」 思わず中年男性は身を乗り出した。 時価30億円の鏡。 卑弥呼が愛用したと言われる青銅の鏡が健在しているだと? てっきり、Shadowが既に持ち出したと思っていたのだが…… 「そ、それは『愛のカケラ』で間違いないのか…?」 『即答は出来かねます。しかし、センサーにも異常無し。私がこの目を見開き、ずっと見ておりましたので偽りは無いかと……』 「なん…だと…」 ワケが分からない様子で、弱々しく椅子に座る。 じゃあ、Shadowは一体なにしに、ここまで来たというのだ。夜のピクニックにでも来たというのか? この数日、我々が寝ずの番をしているのを嘲笑っているのか…? 狐に摘まれた様子で、中年男性は頭を抱えた。  
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