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お風呂も上がり、ナツミは母と祖母と一緒に布団を敷いていた。
父はすでに酔っ払い、茶の間で寝てしまったので、ハルカと祖父が父を担ぎながら部屋に運んできた。
「ごめんねー、おじいちゃん。」
母はそういいながらしき終わった布団の上に父を寝かせるように指示を出した。
「いやいや、ここまで酒に弱いとは思わんかったのぉ。」
祖父はそういって、がははと笑った。
「違いますよ、あなたがお酒を飲ませすぎたのよ!」
祖母はそういって、祖父の背中をたたいた。
「おお?そぉかぁ??がっはっは!!」
祖父はそういって、頭に手を当て、笑った。
「ほら、ハルカも眠たいなら寝なさい。」
母はそういって、父の隣の布団をポンポンとたたいた。
ハルカはあくびをしながら布団の上に寝転がった。
「お休み、ハルカ。」
「お休み・・・ママ。」
そしてハルカは目をつぶった。
母は、ナツミを見て、「ナツミは寝ないの?」とたずねた。
「もう少しおきててもいい?」
ナツミがそう聞くと、母は、「いいよ。」と言って微笑んだ。
・・・・・ナツミは静かに部屋の戸を閉めて、茶の間に向かった。
すでに祖父は寝てしまったらしく、残っているのは母と祖母とナツミだけだった。
ナツミは廊下に出て、縁側に座り星空を眺めた。
「・・・・綺麗ねー。」
そういって母が隣に座った。
「うん・・・・・。」
ナツミは星を眺めながらそうつぶやいた。
「明日から、大変よ?・・・・朝は早く起きなきゃいけないし、洗濯物も干さなきゃいけない。お昼にはナツミとハルカ以外みんな畑仕事に出かけちゃうから、ナツミがハルカのお世話しなくちゃならないのよ。」
母はそういって、心配そうにナツミを見た。
「大丈夫だよ。ハルカと一緒に留守番してればいいんでしょ?」
ナツミはそういって微笑んだ。
母もそれを見て、優しく笑った。
「ナツミ、ありがとね。夏休みの間だけ、がんばって頂戴。・・・・何か困ったら、畑に出て、誰かを呼びなさい。」
「うん、わかった!」
ナツミがそういうと、母は笑いながらナツミの頭をなでた。
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