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自室に入ると、そこでは一人で遊んでいる弟のハルカの姿があった。
「あっ、ナツおかえり!!」
「ただいま、ハルカ。」
ナツミはそういって壁際にランドセルを置き、ハルカの隣に座った。
「ママお話ちゅうだから、二階であそんでてって言われたの!」
ハルカはそういって、ミニカーを持ち上げてにっこりと笑った。
ナツミもそれを見て、ニッコリと笑った。
「えらいねー!ハルカ。」
そして、ハルカの頭を優しくなでた。
ハルカは「えへへ!」といって、くすぐったそうに首をすぼめた。
「・・・じゃぁ、お姉ちゃんと遊ぼうか?」
ナツミがそういうと、ハルカは元気よく「うんっ!!」と言った。
・・・ハルカはまだ6歳なのだ。一人で遊んでいるのは寂しかったであろう。
ナツミは近くにあったパトカーのおもちゃを手に取り、ハルカと一緒に遊びだした。
・・・・・しばらく遊んでいると、ハルカがあくびをしだした。
「ハルカ、眠たいの?」
「むぅ・・・・・。」
ハルカはまだ遊びたいようで、目をこすりながら懸命に首を横に振った。
「眠たいなら少し寝な?晩御飯の前には起こしてあげるから。」
ナツミがそういうと、ハルカはコクンとうなずいた。
ナツミはハルカの手を引いて、ベッドに連れて行った。
「・・・お休み、ハルカ。」
「おやすみぃ、ナツ。」
ハルカはそういうとすぐに眠りについた。
ナツミはハルカに布団をかけた後、一階に降りていった。
・・・・・・・・・・・
「ナツミ、ハルカはどうしたのー?」
ナツミの母は夕飯の支度を始めながらそう聞いた。
・・・同級生の母親たちは帰ったようだ。
「ハルカなら、寝ちゃったよ。」
ナツミはそういって出しっぱなしになっていたコップとお菓子の入っていたお皿をキッチンに持っていった。
「ありがとう。そう、晩御飯できたら起こしてきてちょうだい。」
「はぁい。」
ナツミはそう返事すると、ソファーに座り、テレビをつけた・・・。
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