夏休みの始まり

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***** ・・・今日の晩御飯はスパゲッティーだった。 ハルカの好物なので、ハルカはものすごい勢いで食べている。 「ほら、ハルカ、こぼしてるよ。」 ナツミはそういいながらティッシュをハルカに渡した。 「・・・・そうだ、お父さん、夏休みはどこに行くの?」 ナツミは向かいに座る父にそう聞いた。 「今年は佐野のおばあちゃんちに行くんだよ。」 父はそういって、スパゲッティーのおかわりをした。 「佐野のおばあちゃんち・・・ってあの、お母さんの、お母さん?」 ナツミがそういうと、父は「そうだよ。」といった。 「ふぅん・・・・・。」 ナツミはそういって、スパゲッティーを口に運んだ。 「佐野のじいちゃんが腰悪くして、畑仕事が出来ないから、夏休みの少しの間だけ畑仕事を手伝ってほしいんだってさ。」 「へぇ・・・・。確か、すごい田舎だったよね。」 ナツミが食べ終わったお皿を片付けながら言うと、母が口を開いた。 「そうよー。ド田舎よぉ。デパート行くにも片道2時間以上かかるし、農業が盛んな村だから、周りは畑ばっかりよぉ。」 母はそういって、ふふふと笑った。 「は、畑ばっかり・・・・・・・・。」 ナツミは苦笑いをしながら言った。 「遊び道具なんて全然ないから、ゲーム機も持っていって良いぞ。勉強道具もいっぱい持ってくと良いぞ。」 父はそういってにやりと笑った。 ・・・・・・・今年の夏休みは到底エンジョイできる気がしない・・・・。 そう思ったナツミであった。
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