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・・・今日の晩御飯はスパゲッティーだった。
ハルカの好物なので、ハルカはものすごい勢いで食べている。
「ほら、ハルカ、こぼしてるよ。」
ナツミはそういいながらティッシュをハルカに渡した。
「・・・・そうだ、お父さん、夏休みはどこに行くの?」
ナツミは向かいに座る父にそう聞いた。
「今年は佐野のおばあちゃんちに行くんだよ。」
父はそういって、スパゲッティーのおかわりをした。
「佐野のおばあちゃんち・・・ってあの、お母さんの、お母さん?」
ナツミがそういうと、父は「そうだよ。」といった。
「ふぅん・・・・・。」
ナツミはそういって、スパゲッティーを口に運んだ。
「佐野のじいちゃんが腰悪くして、畑仕事が出来ないから、夏休みの少しの間だけ畑仕事を手伝ってほしいんだってさ。」
「へぇ・・・・。確か、すごい田舎だったよね。」
ナツミが食べ終わったお皿を片付けながら言うと、母が口を開いた。
「そうよー。ド田舎よぉ。デパート行くにも片道2時間以上かかるし、農業が盛んな村だから、周りは畑ばっかりよぉ。」
母はそういって、ふふふと笑った。
「は、畑ばっかり・・・・・・・・。」
ナツミは苦笑いをしながら言った。
「遊び道具なんて全然ないから、ゲーム機も持っていって良いぞ。勉強道具もいっぱい持ってくと良いぞ。」
父はそういってにやりと笑った。
・・・・・・・今年の夏休みは到底エンジョイできる気がしない・・・・。
そう思ったナツミであった。
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