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あの日以来、ふなきちくんの姿が見えない。彼は、本当にハッピーフィッシュを探しに行ったのだろうか……。
「すなおさん、何を考えてるんです?」
「君には関係無い事だよ」
村の食事処……何故か僕は、あかりさんと一緒に食事をさせられている。他の皆は、漁に出てるというのに……。
「あら、冷たいですね……それでは、あーん」
「自分で食べるからいらない」
何時ものニコニコ笑顔を貼り付けて、スプーンを差し出すあかりさんを無視して、僕は自分の食事に手を付けた。
「酷い方です……あむ……でも、わたくしはそんな貴方が好きですよ? す、な、お、さん?」
そう言って、僕の鼻の頭をつつくあかりさん。あの日以来、やたらと僕の生活に入ってくる彼女を、僕は正直、鬱陶しく思っていた……。
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