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「窓からグラウンド見てる悠菜を坂ちゃんと見かけてさー!
やっぱり掃除なんかより写真撮ろうってなってさ!」
あきは明るい声で私に言う。
「あき、坂田先生と一緒にいたの?」
私はふと、気になって言ってみた。
すると、
あきと先生は慌てたように、
「や、あ、えっと、たまたまさ!
私が登校したら坂ちゃんと会って、ね!」
「うん、そう。
相澤のとこ行こうってなって、な!」
あきより先生の方はどちらかと言えば少し落ち着いているようだったが、あきは嘘をつくときあわあわと首を振るのですぐわかる。
今も、あわあわと首を振っていた。
私は、薄々この2人は、付き合っているのではないかと思っているが、部の平和のため、世間の目のことも考えて、そして一番に当事者たちのことを考えて、あえてそれに気づかないフリをしている。
まぁ、そんなことはどうでもいい。
いや、教師と生徒の恋愛だなんて本当は許されるべきではないから、どうでもよくないのだけれども。
私は他人の恋愛には興味がないから、気にしない。
ただ1人、先輩の恋愛を除いては。
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