13 二人の時 元春

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有紗の吐息が漏れる。 潤んだ瞳で俺を見つめ「もと」と呼ぶ…。 有紗のその声が、たまらなく俺を熱くさせること、わかってるのかい…? 首筋に、鎖骨に、胸に…。あらゆる場所にキスを落として、記しを残す…。 有紗は、俺のものだよね?仕事が休みなら、構わないよな? 俺って、本当は独占欲が強いのかな?と、気が付いた。 今まで、自分からこんなに、欲しいと願った女はいなかった…。 いいなと思う女は、直ぐに手に入ったからだろう。 有紗だけ…。 手に入れたかと思えば、スルリとかわされる…。 有紗から、連絡をくれることもなく、耐えきれずに俺が誘う…。 有紗の心が欲しい…。
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