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夜の街を歩いた…。
少し火照った顔に冷たい風が気持ちよい。
課長「駅まで送るわ」の一言に、寄り道したい場所があるとは言えなかった。
私は、そのまま後ろ髪をひかれる思いで帰宅する。
有紗「ただいま」誰もいない部屋に入る…。
元春が寝ていたベッドは、綺麗に布団が直してあり、何だか、寂しい。
私は、着替えを済ませて、リビングのソファーに座りこんだ。
あれ?
朝の置き手紙…
有紗、お疲れ様でした。
旅行の前日に、泊まりに来ます。
元春
きちんと揃った読みやすい文字が並んでいた。
元春の字、初めて見た…。
私は、初めての元春からの置き手紙をコルクボートに張り付けた。
たった一言だけど、私はとても嬉しかった。
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