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ぎこちない雰囲気のまま、飛行機に乗り、隣に座る。
幸い空いていたし、周りには、多分知り合いは居ない…。
有紗「もと、手繋いでいい?」
元春は、私の手を握ると笑っていた。
有紗「もと、今さらだけど、私と5日も旅行に行って、大丈夫なの?」
元春「ちゃんとオーナーには休みもらったし。どっちみち、今月でバイトはやめるからね。」
私は、そんな意味じゃないんだけど…と、思いながらも「そうだね」と答えた。
そういえば、就職先、聞いてなかった。
有紗「私、もとの就職先、聞いてなかったね。」
元春「俺も有紗の会社知らないわ。」
二人でいるのに、肝心な所を知らないなぁ…。
有紗「知らなくても、いいよ。仕事は、忘れる約束だもんね。」と笑った。
元春「本当に仕事は、忘れてよね。」と、握った手に力を入れた。
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