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元春は、「よろしくお願いいたします」と頭を下げて私の後に続いた。
ミーティングルームに入り、向かい合った。
心臓が痛いほどに、跳ねていた。
スーツを着て、少し髪を切った元春は、私といた頃より、若く見えた。
私「元春…。まさか、こんな形で会うなんてね。」とため息をついた。
元春「また、会えて嬉しいよ。」と眩し過ぎる笑顔を見せた。
私「私達は、今日、初めてあった。私は、あなたを知らない。あなたも私を知らない。」と、笑って見せた。
元春「わかってるよ。」
私「じゃあ、仕事をはじめましょう。」
元春「あの、俺はなんて呼んだら良いの?」
私「橋本さんでいいよ。私は、稲葉君って呼ばせて貰うわ。」
元春「わかりました。橋本さん」
元春の口から橋本さんと呼ばれること、否応なしに、私は彼よりも年上であることを自覚させらる。
だから、別れたのに…。
元春に彼女が出来たりするのを、上司として見守らなきゃならないのかな?
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