28 仮の恋人

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再び、目が覚めた時には、昼を過ぎていた…。 私は、もとを起こさないようにバスローブを羽織、キッチンに立つ…。 きっと、お腹を空かせて起きてくる…。 どんな料理でも、美味しいともりもり食べてくれるもとの笑顔が浮かぶ。 何、作ろうかなぁ? お昼だし、天ぷらでもあげて、お蕎麦を茹でよう♪ 鼻歌混じりに料理を始めた。 元「ごめん。すっかり寝坊した。」と、髪をかきあげ起きてくる。 私「私も、起きたばかりだよ。もと、お腹空かせて起きてくるかなって思ってね。」 元「さすが、有紗!!よくわかってる♪」と、私を背中から抱きしめる… 私「ちょっと、今はダメ!!油飛ぶから!!」 もとは、言われるままに、私を離すとソファーに座り、テレビをつけた。 元「食べたら、買い物付き合ってよな」 私「いいよ。すぐ出来るからね」 2人で並んで、テレビの前に座り、食事をした。 元「本当に有紗は、何でも出来るよなぁ~うちの母は、何にも出来ないからなぁ…。」 私「でも、お母さん可愛い♪」 元「そうかな?ま、あの人は、みんなに甘やかされてるからな。」と笑う。 こんな風に家族の話をする事、今まではなかった…。 新しいもとを知り、嬉しかった。
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