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香織は仕事に没頭して、トントン拍子に昇進し、27歳になる頃には課長という役職についていた。
男っ気なし。酒はザルだし、性格はサッパリ。男らしいとは言われても、彼女にしたいとは言われなかった。
そんな時、千晶に本命の彼氏ができた。
今まで流されるままに付き合っては別れてを繰り返し、精神的にすり減った千晶を受け止めて包み込んでくれる相手が見つかったのだ。
しかも相手は、よく話しに聞いていた〈鬼〉のイケメン部長。
はっきりと人間を好き嫌いで分けない千晶が、苦手だと公言していた唯一の人だった。
幸せそうな千晶を見ていると、凝り固まっていた男への嫌悪感が少し軟化した気がした。
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