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「……貴様の戯言には飽きた。帰る。」
「ルシファー。これだけは覚えておけ。お前が誰のものなのか…」
「ふざけるな。俺は誰のものでもない。」
ハデスの真剣味をおびた言葉をバッサリ切り捨てたルシファー。そして、ハデスの城を後にした。
「……ようやく邪魔者がいなくなったと思ったら…全く。執念深い奴だ。
言ったはずだぞ、ソロモン。あいつは俺のものだと」
その言葉はルシファーに届くことはなく、だだっ広い部屋に響くだけだった。
「魔王様、お早いお帰りですね…!」
「あんな所に長時間居てたまるか。…メフィスト」
「はい?」
「まさか、サモンズ会議を行っているのか?」
「…え、えぇ……」
ルシファーはじと目でメフィストを見据えると、メフィストは目を左右上下に揺らし動揺を隠し切れていない。
魔王である俺を無しにサモンズ会議を開くとは。……何かあったのか。さっきハデスが言っていた言葉。
『ソロモンがもし生きていたらどうする?』
……それはあり得ない。いくら神に愛され力を与えられた人知をこえた存在だったとしても……生きながらえてる筈がない。
ましてや、俺はこの目でソロモンが息絶えていくのをみたんだ。あいつは確実に死んだ。
「…メフィスト、魔王が居なくしてのサモンズ会議が許可できると思うな…」
「…申し訳ありません…」
力でメフィストを押し潰す。メフィストは降参した様子でルシファーをサモンズ会議の場へ案内した。
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