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辺りが一面花だらけの綺麗で輝かしい場所に漆黒の襟足くらいの髪を靡かせ、美しく…言い表せないくらい綺麗な天使がそこにおり、
『………また来たのか。』
と、不機嫌そうに隣に降り立った天使を睨みつける。
『君こそ。こんな所よく見つけたね。僕でも知らなかった。……秘密の花園だね。』
『俺しか知らない場所だ…』
『だから一人を愛する君にはもってこいの場所というわけだね。』
『……お前…』
『当たりでしょ?…ルシフェル』
『…何か用か…』
『用がなきゃ来たら駄目なの?』
『ミカエルが見たら五月蝿いぞ?』
『あ、僕の心配してくれるんだ?』
『……違う。後から面倒になるからだ。』
『確かに……彼の愛は凄いね。にしても、君達双子なのに似てないね。』
『それはそうだろう。』
『ルシフェルの方が可愛いや』
そう悪戯っ子のように笑う、薄い藍色の髪をしたこちらもルシフェル程ではないが綺麗な顔をして言う。
『お前……恥ずかしくないのか…』
『だって本当の事だしね。』
『…お前といると調子狂う』
『それは楽しいと受けとっていいのかな?』
『どうしてそうなる』
『違うの?だってルシフェル…僕にはかなり心開いてくれてるっぽいし。』
『別に他の天使にも普通に接してる。』
『でも、皆はそうは思ってないみたいだよ?』
『………知らない』
『ふふっ、可愛い』
『もうお前黙れ…』
『ちゃんと名前で呼んでよ、ルシフェル』
『……はぁ……------------……』
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懐かしい夢から覚めたルシファーは、自分の目の前で寝てるベルゼビュートが目に入る。
どうしてベルが……あ、添い寝してもらってたんだ…。
にしても、またああいう夢を見てしまうか…。
さて、もうそろそろ地上に行く時間だ。
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