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「じゃあ君の教室に行ってもらおうか…。今担任を呼ぶから待っていてくれ。…小枝、東先生を呼んでくれ」
「はい」
理事長の隣にいた秘書らしき人が返事をする。
「…理事長、東ですが…」
「来たか。東先生。こちらの生徒が新しく入る編入生だよ」
「……こいつが?」
入ってきた東という男は、眩しい金髪にピアス、髪型、服装が先生というには程遠かった。俗に言うホストとやらにそっくり。
「彼を教室まで案内してくれるね?」
「……分かりました」
理事長室を出ると、東はルイを上から下までじーっと見る。
何だ……こいつ。
「…お前、襲われないように気を付けろよ」
「………」
「無視か」
返事がただ面倒臭いだけだ。こいつも襲われないようにだの言い出すな…。そんな危険ばかりなのか?学園というのは……
「お前の教室はこっちだ。ちゃんとついてこいよ」
そう言ってルイの手を引っ張る東。
何か…お節介なメフィストのようだな…この感じ……
「呼んだらはいってこい」
そしてある教室の前につくと、東はそう言って中に入っていった。
何やら中から悲鳴やら歓喜の声などが沢山聞こえて来たが意味が分からなかったルイ。
「はいはい、抱かせろとか言った奴後で覚えとけよ。あと、今日編入生が来る」
そして東の声が聞こえて来ると、さっきまで騒がしかったのが一瞬だけ静かになり、「うおおおお!」や「きゃー!どんな感じの子かかな!?」など色々きこえてきた。
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