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「玲くん、経験ないんだね?」
「…えっと、何で?」
「ふふっ
何か可愛いから」
「…からかってんの?」
「玲くんって、純粋だね?
何で真昼に告白しなかったの」
「…な、何で?!」
「分かるわよ。
私も玲くんを見てたんだから」
「そ、そっすか」
玲は納得した表情をするが、藍はまだ何か言いたそうな顔をしていた。
「あのね…
私、陽生とは幼馴染みなの」
「…えっ…」
「だから、その…
好きとかじゃないから勘違いしないで欲しい」
「…本当に幼馴染みだったの?」
「えっ…」
玲の言葉に拍子抜けした顔をしていた藍だったが、玲はこう聞いた。
「正直さ?
付き合ってたのかと思った」
「付き合ってないけど?」
「二人して優等生だから、何かあるのかと思っててさ…」
「それは偶々だよ。
成績は関係ないし…」
「…俺、真昼好きだよ?」
「でも、もう諦めてる。
そうでしょ?」
「…藍ちゃんは何でもお見通しなんだな」
「今朝、告白してたからなんだけど?」
「意気地無しって思っただろ?」
「ううん。
身を引くのって中々出来ないから、頑張ったと思うけど?」
藍がそんな風に告げると、こんな事を玲は聞いてくる。
「藍ちゃんさ…
いつから俺好きなの?」
「中3かな」
「中3って、俺らまだ会ってなくない?」
「そうよ。
でも、私は玲くんと会ったよ」
「…いつ?」
「受験の時だよ」
「受験?」
「うん。
受験の時に助けてもらったの」
「俺が助けたの?」
「そう。
覚えてないかな?」
「受験日は確か…
試験中に倒れた子が居て、俺運んだけど」
「…それ、私だったの」
「えっ…
でも、彼女かなり地味な感じだったんだけど?」
「イメチェンしたから、違うのは当たり前だよ?
玲くんはカッコイイから綺麗になりたかったの」
「…藍ちゃんさ?
可愛くなりすぎなんじゃない?」
「…だって、玲くんモテるからこうまでしないとって思ったから」
「藍ちゃん、最近男が妙に寄ってきてない?」
「えっ…
そ、そうだね?」
「藍ちゃん、モテてるんだよ?
自覚ないの?!」
玲は焦ったようにそう告げると、藍はこんな普通の返答をする。
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