第1話

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 頭は良かったし多くの人に好かれ慕われていた。  そんな彼は僕の進学した高校を見下していた。  昔は家も近所だったためか、仲も良かったしキャンプなんかも一緒の行っていた。  一年半ぶりに出会ったとき彼と高校の話をしている時に言われた。  その時はあまり気にしていなかったが、就職して六年は経った頃に出会った大学生の女の子に訊かれた。  彼女は二年生になったと言っていた。  人並みには遊んではいるとは言ってはいたが、派手に遊ぶというより控えめな感じが彼女からはした。  この時は、アルコールが回っていても答えることは出来なかった。この時、あぁこれが二回目だな、と思って前も答えられなかったことを思い出して勝手に笑った。結局、この時は話をずらしてあやふやのままにした。  その後も忘れた頃に訊いてきた。  その度にあやふやにした。  まだ答えが見つかっていなかった。
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