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暫くし、一人の少女が入店し店内の武器の購入を模索している。
武器…いや、この少女が戦闘に出る為の道具を買いに来たわけではない。大方、包丁か果物ナイフを購入に来た。この方が自然だろう。少女は棚の中に無造作に置かれてるナイフの一つに興味を抱いた。
一つ異常に腐食、いや正確には錆びているナイフが目に止まり手に取る。
握り手が片手で掴む幅のみしか無い小さな短刀である。
少女が手を伸ばし不用意にそのナイフを掴んだ瞬間『痛っ』と一言、見ると右手の中指、薬指と二本の指より少しながらも出血が見られる。
武器屋の店主は、その声を聞き、はっと目覚め少女がそのナイフを持っているのを理解するとカウンターを飛び越えすぐに少女の元に駆け寄る。
『お客様、このナイフでおケガをされましたか』と店主が真面目な表情で尋ねる。
少女が『ええ、でもたいした事はありませんから大丈夫で……。』とそんな事を言い終えるか終えまいかの時にふっと少女は倒れてしまった。
暫くし少女が目覚め
『あらっ、私、なぜ、ここに……』
『そうだわ、私、あの錆びたナイフを触って手を切って……あっあれっ』っと手をみると包帯が巻いてある。
それもかなり過剰な位に手当てが施してあった。
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