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けれどきっとこの身体は
親父がくれた命を
繋いで行ってくれると
信じたい。
「今日は紗枝ちゃん
来てくれなかったな…」
寂しそうに言った松田先生に
俺は小さく笑って答えた。
「一日仕事してるんだから
仕方ないよ。
週末には行くから
手術頑張ってって
LINEで届いてたし」
「俺も紗枝ちゃんと
話したい事があるんだけどなぁ」
「は?
松田先生が紗枝に何を
話すんだよ?」
一瞬ムッとした俺の表情を
見逃さなかった松田先生は
ニヤリと笑う。
「心配すんなよ。
さすがに紗枝ちゃんには
俺でもちょっかい出しません」
…別に…
そういうつもりで
言ってねーし…。
いや、でもちょっと
そういう心配もあったけど。
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