生きる覚悟

2/13
2126人が本棚に入れています
本棚に追加
/37ページ
一晩中眠っていなかった紗枝が 透析室から出て行くと 速攻で俺のベッドの横に やって来た松田先生が 口撃を開始する。 「主治医を邪魔者扱いとは たまげた患者だぜ」 「悪かったよ。 でも紗枝とどうしても 二人だけで話したかったから」 「悪いとは思ったけど カーテン越しで聞かせて もらいました」 「だろな」 クスッと笑った俺に 松田先生はどこか 悲しそうな瞳で呟いた。 「なぁ聖…。 お前さ…子供が欲しいから 紗枝ちゃん…じゃないよな?」 正直、なんで松田先生が そんな事を聞くのか 俺には理解出来なかった。
/37ページ

最初のコメントを投稿しよう!