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それだけで弾む俺の胸。
俺…どんだけ紗枝に
惚れてんだろ。
気付いた時にはもう
俺にとってかけがえのない
存在になっていた紗枝。
初めて会った日に
彼女を愛しいと思えたのは…
彼女が持つ独特な雰囲気と
まるで聖母マリアのような
慈しみの瞳。
けれどその瞳の奥底に
苦しいほどの悲しみを
抱えていた彼女の
心の叫びが聞こえた気がした。
「私を助けて」
俺が心を開いてくれないのが
悲しいと泣きながら
訴えた紗枝。
でも…
あの時の彼女はたぶん…
歩み出せずにいる自分も
誰かに見つけて欲しかった。
それが俺の感情とリンクして
一気にのめり込んだのかも
知れない。
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