異世界と白髪の少女

5/9
188人が本棚に入れています
本棚に追加
/46ページ
心の中で一通り愚痴った後、近くにあった椅子の形をした切り株に座り込みドーナツを食べながら王都まで行き方を考える。 「これからどうスッかねwwwwww王都まで道程が50kmだろ?此処から歩けば結構時間が掛かる上に気絶した白髪の美少女が一人居るし……」 《……それでしたら、転移魔法で王都まで転移すればどうでしょうか?マスター》 ん?この声は…… 声がした方を見ると見覚えのあるビー玉サイズの蒼色の宝石が宙に浮かんでいた。 「おっ四次元カバンから出て来たのかレイヴェルト」 《はい、マスター。因みに現在マスターが陥っている状況については聖十から聞きました》 目の前に浮かんでいるビー玉サイズの蒼色の宝石の正体は、長年の相棒であるデバイスの【レイヴェルト】だ。 「しかし、転移か……その手があるのすっかり忘れた」 《はい。聖十と一緒にあらゆる方法で王都まで行く時間を計算及び検索した結果 以外の通りになりました 徒歩、7時間35分 飛行魔法で飛行、1時間10分 レアスキルによる音速状態の飛行、3分 転移魔法、0.1秒 後、いずれも白髪の方が気絶している状態でマスターが背負って行くと云う前提で計算しました。転移魔法を使うのをオススメしますけど如何でしょうか?》 レイヴェルトの意見を聞いて木の根元に寝かせた少女をチラリと見る。 起きる気配がないし、これ以上起きるのを待っていても時間の無駄。レイヴェルトの言う通りに背負って行くか…… 座っていた切り株から立ち上がって木の根元に近付き少女の顔を覗いた瞬間…… 「...んっ、……い」 「Goodmorning!…って、い?」 「いやぁぁぁっ!!!!」バッチン 「ぐほぉ!?」 彼女が目覚めて俺と目が合った途端、顔を思い切り叩かれた。 ………解せぬ。
/46ページ

最初のコメントを投稿しよう!