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「センセ、この前は自分から誘ってきたくせに……今日は拒むんですか?」
月君が子供みたいに膨れている。
ううん、子供なんだけどね。
でも体はちゃんと大人だったけど。
「この前はどうかしていたのよ! それにここは学校よ? そんな事をするなんておかしいわよっ!!」
「じゃあ、学校じゃなければいいんですか?」
「だからそういう問題じゃないのよっっ!!」
「優陽さんの言ってる意味、分からないんですけど? だったら何処ならいいんですか?」
これでは私が拒否して、月君を苛めてるみたいじゃない!
別に月君に抱かれた事に対して、後悔なんてしていない。
けど、今はあなたは生徒で私は教師。
……“特別扱い” なんて出来ないの。
おまけに学校でそんな事、出来るはずもない。
「もう、教室へ戻りなさい」
私は月君から距離をとるとそう言った。
窓際まで移動して、お日様の光を浴びた。
あまりにこんなジメジメした空気を吸ってると、気分が悪くなりそうだ。
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