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――…
私は水口先生に指示されたとおり、資料室にやって来た。
資料室の中は湿ったい雰囲気が漂っていて、そこらへん中に埃がかぶっていた。
とりあえず、窓を開けて空気の入れ替えからだわ!
これって資料の整理とかいうより、掃除に近いものがある。
今日、ジーンズを履いてきて本当に良かった。
あまり広くはない資料室の中は、本が所狭しとギッシリだ。
しいて言うならば、“ミニサイズの図書室” って感じかしら。
でもテーブルは真ん中にどかーんと置いてあるだけで、そこに椅子は二つしかない。
ここへ調べ物でやって来るのは、教師ぐらいとみた。
普段は鍵もかかってるみたいだし、多分生徒は立ち入り禁止なのだろう。
特殊ファイルとか色々あって、何かスパイにでもなった気分だ。
でも、ただの教育実習生がこんなものまで見てしまっていいのだろうか?
……といっても、何を書かれてあるのか分かんないんだけど。
とにかく私はそれらをなるべく見ないようにして、同ファイルと思えるものを机に並べる。
そして、テーブルの上にある付箋を貼って整理する。
あまりに埃をかぶってるものには、ハタキで埃を落としてから棚に戻す。
……そうこうしているうちに少し暑くなり、私は着ていた上着を脱ぐとキャミソールになった。
そのまま資料の整理を再開する。
でも、首筋に汗が流れ落ちる……
その時、
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