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「これについて、何か思い当たることはありませんか?」
「さあ……分かりません」
1040……一体、どういう意味なのだろうか。
「そう言えば……このダイイングメッセージ? とは関係ないんですけど、先日、拓也と一緒に小島先輩の事件を調べてたら、何者かに襲われたんです。たぶん、それが犯人だったんじゃないかと思うんですが……」
「その人物の顔は見ましたか?」
「夜で暗かったし、フードを被っていたので顔までは……すみません」
「いえいえ、少しでも情報が分かっただけでも助かります。それから、危険なのでこれ以上事件に関わらない方が懸命ですね。あとは我々警察にお任せ下さい」
「分かりました。もう帰っても?」
「はい」
私は警視庁を後に、自宅へと戻って考え込んだ。
1040……何かのパスワード。それとも暗号?
ダメだ。いくら考えても分からない。
私はベッドに横たわった。
眠りに就き、夢の中で拓也に出会う。
「拓也?」
「血文字は……え……だ」
聞き取れなかった。
立ち去ろうとする拓也。
「待って!」
追いかけようとする私だが、なぜか足が重くて動けなかった。
「はっ!」
目が覚め、起き上がった。
窓の外を見ると、もう夕方だった。
私はカーテンを閉め、階下へ降りた。
「お母さん、お腹空いた」
「冷蔵庫に牛丼が入ってるわ。それ食べて」
「分かった」
私は冷蔵庫を開け、牛丼を取り出し、レンジで温めて食べた。
1040……どういう意味よ?
いつも通り学校に登校する。
学校では、臨時集会が行われていたが、私はそれには参加せず、事件現場に来ていた。
小島先輩の死んでいた個室で、封筒を見付ける。
これ、発見した時はなかったわね。
私は封筒を手に取り、中を確認した。
中には私宛の手紙が入っていた。
『聡美へ。聡美がこれを読んでいる時、俺は何らかの原因で君の前にはいないだろう。だから、ここにメッセージの残しておく。犯人は学校内にいる。そして、それは教師だ。後は自分で見付け出してくれ」
教師……1040……そうか、分かったぞ!
私は警察に連絡して、一連の事件が分かったため、直ぐに学校へ来るよう伝えた。
そして、私は集会が終わった後、ある人物を屋上に呼び出した。
「俺に用事って何だ? てか、沼沢がいないが?」
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