第一の晩

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「よぉ、右代宮 戦人(バトラ)。改めて『右代宮 狼銃』こと、ローガン・R・ロストだ。『ロー』と呼んでくれ」 握手を求め、左手を伸ばす。 ぱしんっ。 乾いた音と共に、俺の手は振り払われた。 「......。 ............ゴアイサツだな」 「うるさい」 ......。 怒ってるな。今回の《世界》は何度目のゲームだ? さり気なくベアトリーチェに尋ねると、今回で5度目らしい。 「おい、ベアトリーチェ。お前、何をやった」 「前回のゲームで、戦人の妹が参加してだな......」 コソコソ。ヒソヒソ......。 「はぁ!?」 いや、それは妹のけじめだろうが......。 「何考えてんだお前は!そんなことをすれば怒って当然だろうが!」 「うむ......。わ、妾もそう思ってな、謝ったのだ。妾が、頭を下げたのだぞ!」 「当然だ、バカ!」 馬鹿呼ばわりされて、ベアトリーチェは顔を真っ赤にして反論した。 「バカとは何だ!?妾はバカではないぞ!!」 「お前は反省しない奴だからな。自分がバカだと認められない内は、バカだ。バカ」 「うるさい!ローの、バカバカバァカッ!」 「もう、反論する言葉が尽きたのか、バァカ!そんなんで、よく魔女が務まるなぁ!!」
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