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目線を下げていくと今も変わらず左手薬指に収まるシルバーのペアリング。
同じものが、あいつの薬指にもはめられている。
5年前、遠距離を終えて再会したあの日。
お前が俺にくれた言葉も、俺が誓った約束も、全部色褪せることなく俺の中に留まってる。
『卒業して、自分で生計たてられるようになったら。おまえと一緒になりたいと思ってる。』
確かにあいつから受け取った言葉。
いつになったら、俺と一緒になってくれる?
半年後?一年後?もっと先??
俺はもう今すぐ、お前と一緒になりたい。
6年間片時も外さなかったこの銀の指輪を、キラキラと輝く本物のマリッジリングに変えたいよ――。
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