5 years later

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っ、あー、やばい……。 すげぇキスしたい。 ……てか、触りてぇ。 あいつの瞳に吸い寄せられるように、大きく意識が動こうとして。 一気に溢れ返る衝動。 ――――けど。 僅かに残った理性が、その願望を踏み止まらせる。 ……俺、昨日から風呂入ってねぇし。 こんな汚い体で、霧島に触れねぇ!! 昨晩三次会で飲み潰れて、今朝思いっきり寝坊したことが、今になって死ぬほど悔やまれる。 チラッと掛け時計を確認すると、時刻は午後10時半。 短時間でシャワー浴びて出てくれば、まだ間に合う? こいつ、それまで起きてるかな? うだうだ悩んでる時間さえもったいないので、さっと立ち上がりあいつに言い放つ。 「お、俺!!風呂入ってくる!!」 突如飛び出した俺の風呂宣言に、驚いたように眉を上げるあいつ。 あー、ちょっと不自然に張り切りすぎた? 自分の行動に若干の恥ずかしさを覚えながら、それを紛らわせるように卓上の食べ終えた食器に手をかけると、すっと横から伸びてくる、あいつの長い腕。 「いいよ、皿。片しとくから。入ってこいよ、風呂。……ごゆっくり。」 振り返ると、クスクスと喉を震わすあいつの顔があって、俺がしたがってんのバレてんのかな……と、より一層恥ずかしくなる。 「あ……りがと。」 ぼそっと小さく礼を言って、早足で風呂場に向かう。 っつーか、ごゆっくりどころかお前が皿洗い終える前に即行で出てくるし!! お前こそゆっくり皿洗って待ってろ!!
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