5 years later

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のそのそと近づいて、両方の足を正ポジションに戻してやると、ふわりとその体に掛布団を被せる。 あいつを跨いで、ベッドの空きスペースに同じように横になると、くるっと体ごと回して向き合った。 真横から見える、あいつの長い睫毛。 規則的に上下する胸が、熟睡していることを示していた。 「……霧島。」 囁くように小さく呼び掛ける。 応答のないあいつの毛束を少し掬い上げると、指の隙間からさらさらと落ちていって。 もっと近づきたい衝動から、自らの顔をその金髪に埋めると、あいつの匂いが俺を包み込んでくる。 一人で熱くなる体。 けど、あいつが疲れてるってわかるから、どうすることもできなくて。 起こさないようにその体にそっと腕を回すと、自分の体を寄せていく。 伝わる温もり、その柔らかさに……また一人で焦れる。 今日、あいつが職場に来てくれて、すげー嬉しかった。 俺が終わるまでずっと待っててくれて、その優しさに満たされたはずなのに。 今は俺を待ってる時間、少しでもいいから家で休んでくれていたら。 あいつがこうやって寝落ちることもなく、俺と抱き合えていたのかも……とか、身勝手なことばかりが頭を過って……。
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