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あいつの隣でこんなことを思ってしまう俺は、やっぱり自分のことしか考えてないのかな?
けど――――
少しきつめに距離を縮めると、あいつの首筋に唇が触れる。
口先を掠めた感触に、きゅうっと胸の奥が痛くなる。
顔を見れて嬉しい、言葉を交わして嬉しい。
でもそれだけじゃ、満たされないものがあって。
「……霧島。――――寂しい。」
愛されたい……お前に。
自分だけに聞こえる小さな音で呟いて。
眠るあいつを抱きしめながら、夜を明かした。
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