不安-2

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部屋に入るとゆいはまだ布団の中にいた。 「…ゆい。」 予想外な俺の声に、ゆいが布団から慌てて上半身を起こす。 「…寝てていいぞ。」 「…部長?…なんで……え?…美咲は?」 混乱するのも無理はない。 「…具合は大丈夫か?」 俺ができるだけ優しく言うと頷きながらはいと答えた。 俺は夕べ藤森と合流したいきさつをゆいに話した。 「…じゃあ、美咲が来たとき…一緒にいたんですか?」 「…ああ。」 「…そうですか…。」 ゆいは一瞬驚いて、すぐに目を伏せた。 でも、次の瞬間、何かを決意したように俺に視線を向けた。 「…秀一さん。…私。五月の連休、事務所で成瀬さんに……。」 俺はたまらずゆいにキスした。 …ゆいの唇は小さく震えていた。 「…もう、いいんだよ。藤森に聞いた。成瀬が言ってることとは違う。もう、わかったから。」
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