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俺たちはしばらくカラダを寄せ合っていた。
ここのところ心までもがすれ違って、ゆいを感じることが出来なかった。
ゆいの体温が心地良かった。
ゆいが思いがけずかわいいことを言うから、このまま押し倒したくなるが、さすがに駄目だと自分に言い聞かす。
俺の我慢がきいてる内にゆいを離す。
「…あの、…シャワー浴びてきますね。…汗でベタベタだし、こんな格好で…。」
ゆいは恥ずかしそうに目を伏せる。
そんなゆいを見て自然と笑みが湧いた。
「…今更か?どんなゆいも好きだって言ったろ?」
そしたら今度は顔を赤くする。
そんな反応されたら、俺が困る。
「…行ってこい。朝は食べれそうか?」
「はい。お腹空きました。」
「わかった。用意しておく。」
「…秀一さんが?」
「…温めるだけだ。」
ゆいはクスッと笑いながらも、なぜかホッとしたように、浴室に向かった。
キッチンでレトルトの雑炊を温めながら、温かい紅茶をいれてやろうと思い、お湯を沸かし直す。
しばらくしてゆいがシャワーを終えて出てきた。
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