少年、現実を知る

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俺には当然、魔力なんてものは備わっていない。 何故なら、リアの説明から察するに、俺は地球から異世界に飛ばされたことになるからだ。 いや、勿論さ?実はとんでもビックリなチート能力持ってました~……なんてことがあるかも分からんよ? ただね、恐ろしいほどに今まで通りの身体なんだよ。 少しくらいの変化はあって良いだろうに。 ……いや、待てよ? それはつまり、この世界に完全に順応してるってことじゃないか? この世界じゃ魔力があるのが普通。 それに順応してるってことは……!! 「なぁ、俺にももしかして魔力が…………」 「え?あると思いますよ?と言うか、確か無いと死んじゃうんじゃ……」 死ぬの?これで無かったら俺死ぬの? 「確かめる方法は?」 「そうですね……。一応、体に直接魔力を流すという方法が……」 「へぇ」 直接流す?手でも繋げば良いのか? 昔は姉ちゃんと愉快な仲間達に散々弄ばれてたから、ある程度の触れ合いなら強張らずにこなせる自信はある。 因みに、その自信が役に立ったことは今まで無い。
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