少年、現実を知る

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「それはつまり、俺がお前に魔力を流すってことだよな」 「はい、そうです」 うん、じゃあ早速。 俺が手を差し出すと、リアはその意味を理解して、躊躇いながらも手を握った。 「この状態で、手に力を集めて、それをぐっと押し出すイメージです」 「手に力を集めて…………」 ……お?なんか手が温かくなってきたぞ? 「あっ!来ました来ました!!大丈夫です、魔力ありますよ!」 おぉ、やっぱりあんのか。 多分これ、この世界で生活してたら自然と蓄積されるんだろうな。 逆にこの世界の人が地球に来たら、魔力なんてスッカラカンになるだろう。 ……という、高卒フリーターの懸命な推論。 何で魔力が無いと死ぬか? 前例が無いから勝手にそう推測してるだけだろ。 「そういえばさっき、自分は風属性だとか言ってたよな」 「あっ、はい。魔力には属性っていうのがあって、それぞれ性質が違うんですよ」 ふむふむ。つまり、遺伝子とか(?)によって、蓄積した魔力の性質も変わってくると。
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