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それから俺達は、何気ない会話を交わしつつ、グラタンを食した。
……と、ここで俺は、リアが手を止めてジッとこちらを見ていることに気づく。
「……ん?どした?」
「あっ、いえ……。ただ、誰かとこうして家でご飯を食べるのは久し振りだなぁって」
あぁ、それで昨日の夕飯の時もボーッとしてたのか。
あの時は食べることに夢中で聞かなかったけど。
「そうか。俺も久し振りな気がする」
「……そうですか」
あくまで記憶喪失という設定だから、ちょっと曖昧に。
実際は、もう3ヶ月振りだ。
姉ちゃんが俺の家に顔を出して以来ということになる。
……こうして考えるとあんまり久し振りでもないな。
────────
「ごちそうさまでした」
「お粗末様でした」
……うし、脱フリーター行ってきますか!!
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