少年、現実を知る

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「よし、早速ギルドに……」 「あっ!ちょっと待っててください!」 リアは思い出したかのようにリビングを出ていった。 そしてすぐ戻ってきたと思ったら、レザーのロングコートと厚手の手袋を手に持っていた。 「あの、良かったらこれ着てください!」 「えっ?良いの?」 それあれだよね?お父さんのだよね? 「はい!私じゃちょっと大きいので……」 リアはそう言うと、ほんの少し悲し気な表情を見せて、すぐに笑顔に戻した。 「……そうか。ありがたく着させていただくよ」 正直、ここ寒いんだよね。 気候は多分、北海道みたいな感じだと思う。 ……これで今は夏だとか言われたら泣く。 試しにコートに袖を通してみると、何とビックリ、ジャストフィット! これは良いね。着心地も最高だ。 ……値段高そうだなぁ…………。
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