少年、現実を知る

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「あっ、丁度良かったです……。 ほら、これがアタミ草です」 リアがそう言って摘み取ったのは、茶色くてカサカサした干し草みたいなもの。 何だ、そこら中に生えてんじゃん。 つまりこれをリアが持ってる小袋に詰めろと。 「これならすぐに終わりそうですし、先にちょっと魔法の練習をしますか」 「おぅ、よろしく頼む」 てさて、お待ちかねの魔法タ~イム! wktkが止まらんね!! 「じゃあ、まずは基本的な【球】から始めましょうか」 「【球】?」 「掌に魔力の球を生み出す魔法です。ほら、こんな感じで」 リアの掌に、テニスボール程の透明な球が出来た。 なるほど、基礎って感じがする。 「初めは綺麗な球にならなくても良いです。ぐっと押し出した魔力を、手の上でくるくると回すイメージです」 くるくると…………。 ──ぽふんっ ……と、間の抜けた音が鳴ったかと思うと、手の上から氷の粒が飛び散った。
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