少年、現実を知る

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「……ん?失敗?」 「そうですね……。誰でも最初はそうですよ。私はアタミ草を取って来ますから、カオルは練習しててください」 「あぁ、悪いな」 難しいもんだな……。 こう、イメージ通りに魔力を動かせないんだよ。 簡単そうに見えて、やってみるとかなり難しい。 「こんにゃろっ」 ──ぽふんっ ……………。 「ていっ、やあっ、こなくそッ!」 ぽふんっぽふんっぽふんぽふぽふぽふぽふぽぽぽぽぽ………… 「カオル~!あんまりやり過ぎると魔力切れで倒れちゃいますよぉ!!」 リアが少し離れたところから、夢中になっていた俺に忠告した。 「了解」 魔力切れ、つまりはガス欠みたいなもんか。 これは気を付けないとな。 ……それにしても進展が無い。 これは先が長そうだ。 ────その日は結局、特に成長した実感も無く終わった。 初の魔法への道のりは、中々険しいようだ……。
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