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──1ヶ月後の朝。
俺がいつもの様に寝間着を篭に入れてリビングに行くと、リアが窓の外を見つめて黄昏ていた。
「どうしたん?」
「あっ、いや……。何でもないです」
何があるのかと思って窓の外を見ると、同じ紺色のローブを着た少年少女が、同じ方向に歩いていた。
…………何かの宗教団体かと思った。
何だありゃ?
「リア、あの人達何?」
「……学校ですよ。今日から新学期なんです」
「あぁ、学校か」
あのローブは制服なわけね。
……そう言えば…………。
「リアは学校行かないのか?」
17なんだよな。だったら日本なら、高校で青春真っ只中な年頃だろ。
「私は通ってないです。…………別に通いたくないですし」
「へぇ……」
……分かりやすい奴だな。
顔を見りゃあ、実際どうなのかなんてすぐに分かるぞ。
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