少年、異世界に立つ

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──────── 「記憶喪失、ですか?」 「うん、そう」 やべぇ、スープうめぇ!!心に染み渡る優しい味!! あと、気がついたら別世界で、いつの間にか知らない言語が話せるようになったなんて、流石に疑われるから言わないことにした。 それに、俺はここを全く知らない。 記憶喪失の方が、説明(言い訳)に筋が立つってもんだ。 「そうですか……じゃあカオルさん!暫くここに住んでください!」 唐突だなおい。 「……良いの?」 「はい!その……私、独り身でして、ちょっと寂しかったと言うか……」 …………リアたんマジ天使!! 因みに、カオルというのは俺の名前だ。 倖代 薫(ユキシロ カオル)(19)。 高卒で、両親は幼少期に他界。少し前まで姉の脛をかじっていたが、独立し(見捨てられ)てフリーターに。 ……思えば、波乱万丈の人生を送ってきたもんだ。
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