少年、異世界に立つ

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「……連絡といやぁ…………」 この家には電子機器が見当たらない。 明かりは蝋燭かランプだけだ。 何だ?あの娘キャンドルマニアか? それとも、電気代払えないくらい貧しいのか? …………おいおい。もし後者だったら、俺はなんたる失態を!! あの天使のような優しさに漬け込んで服を買わせるとは…………!! 「ただいまですぅ」 早っ!? ……いや、お隣さんが洋服屋とか、そういうのだよな。 やがてリアは中に入ってきて……。 「これ、二階の箪笥に閉まっておきますね!少し片付けてくるんで、そこで待っててください」 そう言うリアの手には、でっかい紙袋が3つ…………。 ……って、おいぃ!? 「ちょ、えっ!?なんつう量買ってるんすか!?」 「えっ?だってここで暮らすならこのくらい……って、何かちょっと変な気分ですね」 確かに、いきなりひとつ屋根の下で……って、そうじゃない!! 「お、俺が持つよ!せめて運ばせて!!」 「大丈夫ですよ。風の魔法で少し浮かせてるんです。あっ、私風属性なんですよ」 「そういう問題じゃ…………」 …………いや、ちょっとまて。 今何て言った? ……魔法…………? ……訂正。大問題だ。
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