358人が本棚に入れています
本棚に追加
いや、流石にそれは考え過ぎかと俺が結論に至った時、目の前に降り立った美女が此方側に向け妖艶に微笑んでいるのが見えた。
そして、誰に向けそう述べたのかは定かではないが、透き通るような声でこう述べた「久し振り」と。
その奇妙な発言に俺はおろか、間に挟まれた騎士さえも困惑の色を浮かべている。
だが、次いでその女が騎士の名であろうものを呼び上げた途端、騎士は打って変わり従順な態度を取り始めた。
「“グスナル・ボージェット”」
「……へ? は、はッ!!! ゆ、ユナス様ッ万歳!!!」
おい、オッサン態度変わり過ぎだろ……。
どんだけ美女に弱いんだよ。
つか、ユナスちゃんって名前なのね。納得。
ーーん?
「……あれ、オッサン」
「貴方、正規の転生を踏んでないわね」
「は、はい……?」
何か話し掛けられてしまった。
「正規の転生を踏んでない?」
何それ……。
お姉さんには是非とも踏んで貰いたいけど。
俺がそう問うと、女は綺麗なブロンドの髪を梳きながらこう口にする。
「貴方の事よ」
そう言いニコッと微笑むユナスちゃん。
うん、可愛いからもうどうでも良いや僕。
可愛いは正義!!!
ほーんと分かりやすいんだね。
最初のコメントを投稿しよう!