WATER QUEST

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「……という訳で、シルン村の〈森の名水〉を取って来て欲しいんだよね」 自慢の美少年顔に笑顔を浮かべ、依頼主ハルファスはそう言った。 「はぁ。ナニが『という訳』なのか、わからないんだけど……」 対する勇者(見習い)リックは、困ったように頭を掻いた。 「美味しい紅茶は、まず美味しい水から。コレ、常識ね」 言いながら、いかにも高そうなティーカップを口に運ぶ。 「だから、なんであたしたちが行くのよ?」 不満げに声を上げたのは、リュシエルだった。 「あたしたちは依頼を受けに来たんじゃなくて、報告に来たの」 そう、彼らはたった今、ハルファスにオリハルコンを届け、報酬を受け取ったばかりなのである。
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