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「ファイアストーム!」
炎の奔流がオークの群れを飲み込み、そのまま塔の扉を突き破って、一階全体をなめるように駆け抜ける。
「あー。こりゃ、一階にいた奴は全滅だな」
俺の出番がないじゃねーかと、アークは少々、不満そうだ。
『んもー!なぁんてムチャクチャするのよ!』
「いいじゃない。早く片付いたんだから」
と、リュシエルは、むしろ得意げに言ってのける。
こんな時、リックは思うのだ。
リュシエルの敵でなくて、本当によかった、と。
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