Recipe.05

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  「私に好きな人が出来たら、キミはどう思う訳?」 「……どう、思うって、」 どう、思うんだろうか? 「嬉しい?」 「はるが、……幸せになるなら、喜ばしい事だと思うけど」 「あっそ」 今、確実に声のトーンが落ちましたけど?はるさんや。 何だ?俺は、今、何の地雷を踏んだんだ?? 「だって、ソレは、そうだろ?」 「何が?」 「いろいろ、あったし。……はるに好きな奴が出来て、ソイツがはるを大切にしてくれるんなら、ソレは、嬉しい事だろ?」 言う俺に返って来るのは、やっぱり冷たい視線で。 だから、俺、どの辺で地雷踏んだんだよ? 「お気遣い有り難いところだけど、……別にスカートには何の意味も無いから気にしないで」 「…………はい」 若干、機嫌を損ねたまま、キッチンに向かうはるの後ろ姿。 「はるー」 「何よ?」 「とりあえず、好きになるなら、はるの事大切にしてくれる奴にしろよー?」 そうじゃなきゃ、ちょっと渡せないぞ? いや、俺のじゃねぇけど。 「……キミこそ、バカなオンナに引っ掛からない様、せいぜい気を付けて」 「おー」 俺は男だからなぁ。 別に、どれだけズタボロになっても、どーでもいーけどさ。 まぁ、年齢的にも、次は、はるには最期まで大切にしてくれる相手に出会って欲しい。 とは、思ってるんだけど。 何だかな? 微妙に、今のこの時間がもう少し続いて欲しい自分も居るし。 いや、でも。 はるをオンナとして見る自分は、やっぱり嫌だし。 どーしたもんかな。本当。 * * * 「好きです」 いつもの月曜日。 当たり前に仕事をして、当たり前に家に帰ろうとした、いつもの一日に、突然の爆弾投下。 「……は??」 「浅野さんが、好きです」 告白、されてます。 「って!咲山っ!?」 「……彼女とか、居るんですか?」 いや、そんな目で見上げられると、結構困るんだけど。 はるのチワワっぷりも相当な威力があるけど、……咲山の潤んだ上目遣いも凄いな、威力。 「彼女は、……居ない、けど」 「私じゃ、ダメですか?彼女に、して貰えませんか?」 いやいやいやいや。 ちょっと待て。今、イロイロと頭が追い付かねぇぞ?? 「あの、咲山、」 「それとも、……好きな人、居るんですか?」 言われた言葉に、一瞬だけ、はるが過った。 って、何でだ? あれ?金曜の会話の所為か??  
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