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今日から新学期が始まる。俺は会長になり、朝から同じ生徒会役員達と生徒会室で仕事をしていた。
しーんとしていた外から人の話し声が聞こえるようになって
もう生徒は下校か、と思いながら仕事をする。
仕事に集中していて時間の感覚があまり分からないが多分、その数分後に
コンコン
とノックをする音が。
副会長である椎名がその返事をし、ドアを開ける。
「失礼します」
そう言い二人の生徒が入ってくるのが分かった。
あれ、最後に入って来た方の声…
少し期待し顔を上げれば、期待通り不思議な1年だった。
不思議な1年って言ってももう進級したから2年生か。
また仕事に集中しようとするがなかなか戻れない。
椎名と総副隊長の声が聞こえる。
相変わらず仲が良い。
少し羨ましく思う。少しだけな。
「いえ、知らなかったです」
話し声の方に集中していたせいで不思議な2年の声が聞こえた。
ふいに少しだけ下げていた顔を上げ、そいつの方を見ると
村野が背後から話しかけていたようで。
つーかもうちょい離れろ。あともう少しでそいつの肩に当たりそうだろ。
って思うだけじゃ通じるはずもなくて。
本人が嫌がってないのだから良いじゃないか。
そう思わせ、無意識にため息が出た。
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