咲き誇り続ける

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「あの時も分かっていなかったよな」 会長はなぜかクスッと笑い言った。 そーいえばあの頃も何でつまらないのか 分かっていなかったな。 「そうでしたね。 でも今はつまらなくないです。楽しいです」 「そうか。それは良かった」 「会長」 「ん?」 「これからもよろしくお願いします」 「なんだ?急に畏まって。まあ、そーだな。 よろしくな」 お互い微笑み合い、どちらからとは問わず深いキスを交わした。 「…、なあ」 「はい…おわっ!」 呼ばれたかと思うと後ろに倒された。 ここは会長の部屋。 「今のキスで欲情」 「はっきり言わないで下さい!」 「良い?」 そんな風に聞かれたら答えは決まってる。 「はい」 そう答えればまた、今度は軽いキスが何度か降ってきて、だんだん下に下がっていく。 「んっ」 チクッと鎖骨らへんに感じ痕を付けたんだと思い、そういえば俺は付けてない。まあいっか。後で付けよ。 「あー、いてー。下って思っていた以上に痛いんすね、終わった後」 「すまん。もうちょいおさえられれば良かったんだが、止まらなかった…」 「そんな落ち込まなくても大丈夫ですよ。 てか、会長自ら上に乗るとは思わなかったです」 はははっと笑えば顔を赤くし俯く。 かーわいい。 「その時の会長は色っぽかったです」 普段の倍に。 会長は俯いたままだから、でも耳は赤いから恥ずかしがっていると判断できる。から、そっと抱き寄せ、つむじにキスをする。 そして首筋に痕を着けた。 会長の驚いた顔は可愛くも面白くもあった。 まだ治まらない赤い顔に大きく開かれた目でさ。 普段の会長からでは絶対に見れない顔。 一人占めできるって思うと嬉しいね。 「ばーか」 「好きです、会長」 「好きだ、ばーか」 「ばかって。はははっ」 「ばーか!」 end
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