第一章

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この水晶は魔力を測るためのモノで、魔力を流せばその人の魔力の量が色で表させる仕組みだ。 魔力量が多い方から金、銀、赤、黄、緑、青、白。 これは大まかにしか測定出来ない為、同じ色の人でも差が出る時がある。 例えば、魔力が同じグリーンクラスの人でも上級魔法を五回発動出来る人と六回発動出来る人といったように違いが出てくる。 だから、同じ色だからといって同レベルとは言えない。 ちなみに、ゴールドクラスより上はない。 だから、どんなに魔力量が高くても水晶は金色にしかならない。 とはいっても、ゴールドクラスになるとギルドランクSS以上が殆どなので人数的には多くない。 全ギルド員の2%くらいだ。 「よ.....っと」 これで浮かび上がってくるはず。 徐々に色が浮かび上がってきた。 そこに記されていたのは青色。 「・・・リーグス。ブルークラスはランクにしたらどれくらいだ?」 「えーと、そうだね。Eランクの下の方かな」 「だよな」 ・・・低すぎんだろ。 ブルークラスとか.....。 「これは流石に酷くないか? 学生の中でも底辺レベルとは.....」 「まぁまぁ。ライトだったら魔法無しでも余裕でBランクくらいなら倒せるよ」 「それもそれで問題だろ!」 体術には多少の自信がある。 それこそ、魔法を使わなくとも学生程度になら勝てるだろう。 が、しかし。 そんな生徒は恐らく存在しないだろう。 俺がその第一号になることは避けたい。 「はぁ.....。多少は体術が出来るってことにしとくか」 だがしかし、流石に全く戦闘が出来ない、では支障をきたすだろう。 魔法の実力は拙いが、体術は同年代の奴らよりも出来る方、ということにしておくか。 「それが無難だろうね」 しかし、ブルークラスか。 撃てて上級一発くらいだな。 Dランクの魔物を殺せるかどうか.....ってぐらいだぞ。 戦力外にも程があるだろ。 魔力を100分の1にする封魔具二つだと魔力は多すぎるし、100万分の1にする封魔具なら少な過ぎる。 もっとキリがいい封魔具はないのか.....? まぁ、無いものをねだってもしょうがない。 目立たないように、落ちこぼれとしてひっそり学校生活を送るか。
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