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覗いてくる獣のような瞳が光を放って、璃桜は息を飲んだ。
どこにこんな姿を隠していたのか。
逃げられない……。
それは、虐げられる側の本能。
身体を這い回る長い指と首筋に落とされる口唇に、璃桜は力を抜いた。
それを見た朔耶が、喉奥で笑った気がする。
「…いい子だな」
「……っ!!」
次に襲ってきた穿たれる衝撃に、声を抑えることが出来ない。
瞳の奥が赤く染まる…。
ただ早く終わってくれることを願って、璃桜は口唇を痛い程に噛み締めた。
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